ホーム » ひとり旅 » 女ひとり、年末年始の広島県を独り占めする旅②〜尾道に広がるノスタルジックな世界〜

2025年6月21日投稿

Sawakoこの記事を書いている人
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福山市の薔薇が素晴らしかった
女ひとり、夜の東京タワー散歩
緑に囲まれた神秘的な塩原八幡宮

旅先を決めるときは緊張する

尾道


知らない土地って、当然ながら実際に行ってみないと何も実感として知ることはできません。
その土地の空気、匂い、人々の生活感、地元スーパーで並んでいる食材、方言、その土地の神社仏閣など、実際に自分で足を運んでみて初めて新鮮なものを知ることができるんですよね。

今回訪れた「広島県尾道市」。
前々からSNSやYouTubeなどで観たりしていて気にはなっていたんです。ただ、初めての県だし遠いし(四国には何度も訪れていたくせにです笑)、本格的な古道が続く大人な雰囲気の映像を観るとなぜか緊張して、自分にはまだ早そうだ、なんてネガティブになり、ひとり旅候補にはなかなか上がらなかったんですよね。

尾道


まぁ簡単に言うと「自分で自分の好奇心に蓋をしていた」んです。
行ってしまえば結局満足するのがいつものオチなのに、毎回旅先を決めるときは意外と一定の緊張感があったりします。

本当にここに行く?
もう少し近場にしておく?
予算的にもう少し削って考えてみる?

など、言い訳材料を出しながら決めることも結構多かったり。笑

そんな筆者ですが、気づけば都内~尾道までのルートを調べ、往復の高速バスと年末年始のホテルを予約していました。言い訳をしている時って、本当はすでに自分で答えがわかっている時なのかもしれませんね。

はい。どうしても尾道に行ってみたい!筆者の心はもう決まっていたようです。
ひとり旅って、計画する時から自分の覚悟が試されているようで何だか緊張しつつも楽しいんですよね。

ということで、今回初めて訪れた広島県尾道市。愛情たっぷりにお届けします!


日本人で良かったと思える尾道の町

尾道駅の前に広がる瀬戸内海
尾道


今回訪れた広島県尾道市の尾道駅周辺はこのあたりです。


12月29日。仕事を終えた筆者は、そのまま流れ込むようにして都内からの夜行バスに乗りこみ広島県福山市「東福山駅」まで辿り着きました。年末年始の福山の素晴らしさはこちらの記事に書いていますので、ご興味のある方はどうぞっ。

東福山駅から福山駅までのんびりと歩き、福山駅からはJR山陽本線に乗りコトコトと尾道駅に向かいます。年末にも関わらずやっぱり観光客は多いものですね。…年末だからかしら?

尾道駅
はい、尾道駅に到着です!
尾道駅
可愛い花壇もあっていい感じです

尾道駅に着く前は、勝手に静岡県の熱海駅と雰囲気が似ているんじゃないかな?と想像していたんですが、実際に降り立ってみると港町っていう意味では似ているところもありつつ、瀬戸内海と相模湾では結構雰囲気が違うのですね。この空気感めちゃくちゃ新鮮です。

尾道駅

尾道駅


さすが瀬戸内海。香川県の高松築港の雰囲気とはどこか似ているようです。
ただただ優しく静かな風と穏やかな波に包まれて、今が年末の慌ただしい時期だということを完全に忘れてしまいます。

この旅のどこかでしまなみ海道サイクリングに挑戦しようと考えていたのですが、到着した日があまりにも天気も良くサイクリング日和すぎたので、まさかの即決で自転車を借りに行くことに決めました!
しまなみ海道サイクリングの様子はまた次回紹介していきますので、気になっている方は合わせて読んでみてくださいね。同時に宿泊したグリーンヒルホテル尾道の様子も次回お届けしていきますね。

さてこちらでは早速、尾道駅のすぐ裏にある尾道古道や神社仏閣をご紹介していきましょう。



尾道の古道が魅力だらけ
尾道古道


さてそれでは、早速尾道古道に足を踏み入れていきたいと思います。
ちなみに余談ですが、尾道を訪れた1日目はしまなみ海道をサイクリングし、ホテルで年越しそばを頂きお正月を迎えてからの、この日は2025年1月1日、元旦でございます!
これを今読んだだけでもニヤニヤしませんか?年越しからお正月を尾道でひとり、過ごしたいように自由に過ごすだけ。本当に贅沢な時間を過ごしている筆者です。

では進みます!

尾道古道


尾道駅のすぐ裏山に建ち並ぶ古民家や多くの寺院。
所々に細道があるのでスタート地点は人それぞれで選びたい放題、筆者はこの高架下トンネルからスタートしてみようと思います。

尾道古道
左右どこを見ても
尾道古道
細道だらけです
尾道古道
高架下まで来ましたよ

もぐったりくぐったりしながら進むのって、何でだかわからないけどワクワクしますよね。大人になっても子ども心って消えないものです。

尾道古道
目の前に可愛いcafe「un!」さん(入ってないけど気になった!)
尾道古道
振り返るとこんな感じ。味ありますよね?
尾道古道

尾道古道
あっという間に景色が変わりました

何なんでしょうか、細道にニヤニヤと魅了されながら進んでいるだけなのに、ふと来た道を振り返るとそこには誰かのSNSやYouTubeで観たことのある景色が広がっているではありませんか!
なんだ、このノスタルジックな美しい世界は…筆者の表情はこの時緩みまくっていたと思います笑。

尾道古道
「旅する人よ」の旅人への手紙が素敵
尾道古道
どこも素敵だと思いません?

気になるところがありすぎて序盤から写真を撮りまくっていたらしく、気づけば写真フォルダは尾道古道だらけです。笑

千光寺公園
千光寺公園内の海が見えるベンチ

心の赴くまま気の向くままに行きたい方向に進んでいると、自然と千光寺公園に入っていましたよ。
そして、尾道と言えば「ニャンコ」!
筆者も可愛すぎるニャンコに出逢いましたのでご紹介しましょう!


愛すべきニャンコたち
猫


尾道に行ってみたかった理由の一つに、古道に住んでいるたくさんの猫たちに会いに行きたい!というのもあったんです。実際に行ってみると、どこを歩いていても面白いくらいにニャンコが小道からヒョコっと現れたり。
そしてお寺の境内で寝そべっていたり、近所の住民の方にご飯をもらっていたり、公園のベンチを陣取っていたりと、絶えずニャンコに会えるもんだからもう筆者のニヤニヤは止まりませんよ。笑

さて、文字ばかりではつまらないと思いますのでニャンコたちをご紹介しましょう。
※尾道のニャンコたちは、近所のボランティアさんたちでお世話をしていたり家猫さんだったりと、この町に息づいている猫たちです。間違っても、連れて帰ったり暴力を振るうことのないようにお願いしますね!

猫
自転車に隠れるニャンコ
猫
千光寺公園のツチノコニャンコ
猫
千光寺公園でいつまでも筆者から離れなかったニャンコ
猫
元気よく階段を駆け下りて甘えに来てくれたニャンコ
猫
連れ去りたくなるくらい可愛かった膝乗りニャンコ
尾道
尾道の景色に見事に溶け込むニャンコ
尾道市美術館
ソファに乗るニャンコ(尾道市立美術館の作品です)

いかがでしょうか?
猫好きにはたまらないニャンコシリーズでした。笑
尾道で出逢った方の話によると、雨の日だとニャンコはなかなか現れてはくれないみたいなので、やっぱりニャンコに遭遇したいのであれば晴れている日に行きたいものですね。
でも、雨の日の尾道古道もまた違った風情があって筆者はとても好きでしたよ。(旅途中に雨がスコールのように降った時間帯がありました!)


千光寺から見える景色
尾道


さて、ニャンコ紹介をしたところで次は最終到達地の千光寺をご紹介します。

この尾道古道、ただ歩いているだけで必ずと言っていいほど色んなお寺に辿り着きます。それだけで歩くのが楽しくて仕方ないのですが、上まで登っていくと最終的には千光寺という頂上にあるお寺に辿り着きます。ここからの景色はまさに絶景!
順番に行きましょう!

千光寺公園


さて千光寺公園のニャンコに癒されたら、そのまま階段を上がって千光寺へ向かいます。

千光寺公園

ひたすら階段を登ると千光寺の入口に着きましたよ。
まだ階段は続きますが臆することなく進みましょう。

千光寺
千光寺入口
千光寺

千光寺
途中からの眺めも最高です
千光寺
弘法大師の記念碑もありました
千光寺
だいぶ見晴らしがよくなってきました

ひたすら階段を登るとほどなくして頂上の千光寺に到着です。足がバキバキになるほどは疲れず、軽く散歩感覚で小高い山に登った感覚になれるのもまた魅力のひとつです。

千光寺

千光寺

千光寺
赤と青の南無阿弥陀仏ののぼり旗が特徴的です

さすがは山のてっぺんです。見晴らしは最高で瀬戸内海や尾道の町並みが一望できるし、何よりも太陽をとても近くに感じられます!
※最後に詳細を書いておきますね。

千光寺
ものすごい急こう配で、身体が落っこちそうになりました

どうですか?写真だけでも見晴らしが良いのがよくわかっていただけると思うのですが、筆者が訪れたこの日は1月1日元旦、あまりにも参拝客が多すぎて大行列で参拝までは辿り着けなかったので涙、日を改めて早朝再び訪れた時の写真と素敵なエピソードを載せてみますね!

ここからは別日の早朝、千光寺↓

千光寺
日の出に合わせて登っています
千光寺
だんだん日が上がってきました
千光寺
昼間と見え方が全然違います
千光寺
めちゃくちゃ神々しいです
千光寺
元旦はここも参拝客でビッシリでした

スムーズに参拝を済ませ、さらに上に行けそうなので行ってみます。

千光寺
参拝客は0であっという間に千光寺参拝ができました

元旦の人混みが嘘のようにあたりは静まり返り、ゆっくりゆっくりと朝を迎える千光寺。
とても神々しく映ります。後ろを振り返ると何やら岩が現れました。

千光寺
何とも立派な岩です
千光寺
岩に鎖がついていて登れるようになっています
千光寺


ここは石鎚山鎖修行と名付けられていて、この鎖を使って上まで上がると千光寺の最も高い場所から尾道を一望できるということらしいのです。
これは上ってみるしかありませんよね!笑

100円お布施をして手を合わせたら早速鎖を掴みます……掴みます……ん?
まさかの筆者、鎖の使い方がてんでわかりません笑。説明書きを読んでもどう挑戦してみても全然登れる気配がなく、呆然としてしまいました笑。

千光寺


ちょっと気を紛らわせようと、鎖山の左側を見ると小さな神社が見えました。一度寄ってみましょう。

千光寺


神社さんの脇には夫婦岩なるものがありました。小さなお地蔵さんがびっしりと並べてあって、「この岩の前で二人が愛を誓うと願いが叶うといわれています」とのこと。
独身の身でひとりこの文字を読んでしまった筆者、その時の気持ちは察していただけますよね?笑

ということで、気を紛らわせられたので再び鎖にチャレンジしますが、どうあがいても岩に登れず…!
と、諦めかけた時にちょうど運よく登り慣れていそうな方が現れ、ささっと鎖を器用に使って岩を登っていくではありませんか!
筆者も遅れまいと、その方の後ろにピタッとくっつき鎖の使い方を真似し、難なく岩を登ることができてしまいました!笑
(とはいえ、腕力を必要とするし間違ってもヒールやサンダルでは登らないでくださいね。滑ったら大事故なので、挑戦される方は自己責任で行きましょう!)

そして岩のてっぺんから拝んだ日の出がこちらです。

千光寺


もう何と言っていいのかわからないほどの美しさと澄んだ空気に、一瞬言葉を失いました。
同時に先導切って登ってくれた方と日の出の美しさをわかちあい、そこから会話が弾んでたくさんお話をしてみたり、なんと楽しい時間だったんでしょうか。
こういう予想外のことが起きるからやっぱりひとり旅はやめられないんですよね!
またどこかで再会できることを願いつつ一期一会を楽しみつつ、のんびりして千光寺を離れたころにはもう太陽はかなり高いところまで上がっていて、参拝客も一気に増えていました。

千光寺
ニャンコも景色に見惚れています

素敵な気持ちに浸ることができた筆者、気持ちよく千光寺を後にします。


偶然見つけたパワースポット「持光寺」
持光寺
持光寺

すっかり日が昇り明るくなった尾道。ゆっくり下りながらお寺も回ってみたいと思います。
行きとは別のルートで下って、その時出逢ったお寺に立ち寄るという何とも自由な尾道歩き。なんて幸せなんだ。

千光寺公園
どこ見ても素敵
尾道古道
急坂を下ってみたり
尾道古道
ニャンコに道案内してもらったり
尾道古道
休憩所に立ち寄ったり
尾道古道
大好きな感じの細道に出逢ったり
尾道古道

持光寺


色んな道をさまよいながら辿り着いたのがここ、持光寺です。
※最後に詳細を書いておきますね。

持光寺


こちら見てわかるように、山門が石造りなんです!こんなの見たことなくてびっくり!
なんでも創建は承和年間(834-848)で、元禄15年(1702年)には大仏師・法橋安清作の五劫思惟阿弥陀如来(1m5cmの座像)が直空諦岩上人によりご本尊として迎えられたそうです。

そしてこの石門は「延命門」という名がついていて、持光寺裏山の日輪山から切り出された36枚の花崗岩でできた門。くぐると巨石から発せられるパワーによって寿命増長されるというパワースポットなんだそうです。
何も知らず筆者もくぐってきましたよ、これで寿命が何年か伸びたかもしれません。

持光寺

持光寺
くぐると少し涼しくて異世界に入ったような感覚になります

くぐった先にある本堂も立派ですよ。

持光寺
持光寺本堂
持光寺
結構広いお寺です
持光寺
平田玉蘊(ぎょくうん)の作品
持光寺
平田玉蘊は尾道出身の画家で記念館もあるんです(土日のみ開館)
没後150年の記念碑も建てられています

ここ持光寺でもかなりゆったりと時間を過ごすことができました。


お宿兼カフェ「みはらし亭」
尾道カフェみはらし亭


さて、そんなに高い山ではないとはいえ細道を夢中で歩き続けていると、次第にエネルギー切れにはなります。
そんな少し一服したい時に見つけたカフェが「みはらし亭」。
千光寺の近くに位置していて、参拝の帰りにも寄りやすいしその名の通り見晴らし抜群です。
※最後に詳細を書いておきますね。

尾道カフェみはらし亭
この看板がそそられるんです

こちらのカフェ、ゲストハウスも兼ねているようで入口が2ヶ所ありますのでご注意くださいね。(筆者はしっかりとゲストハウスの入口から入ってしまい、店主さんに誘導していただきました笑)

席数は10席ほどの、こじんまりとした小さな空間で優しい味のケーキや美味しいコーヒー、みかんジュースやはっさくジュースを頂けます!

尾道カフェみはらし亭
隠れ家みたいで素敵なんです
尾道カフェみはらし亭
カウンターで注文と支払いをします

筆者は甘いものが食べたかったのでケーキセットをお願いすることにしました。

尾道カフェみはらし亭
レモンとチョコのパウンドケーキセット 1,150円
尾道カフェみはらし亭
飲み物はホットカフェラテにしました

座ったのは木のテーブル席。ここには6名ほど相席できるようになっています。

尾道カフェみはらし亭
あとに来たお客さんとお喋りもして楽しんじゃいました

店主さんもとても穏やかで親しみやすい方で、癒しの時間を過ごせました。みはらし亭さん、素敵なひとときをありがとうございました!

尾道カフェみはらし亭
また訪れたいカフェになりました!


尾道いろいろ 詳細
尾道古道


場所は限られていますが愛情たっぷりにお届けした尾道、いかがでしたでしょうか?
まだまだ載せたい写真はたくさんあるのですが、全部載せているとこの記事終わらなくなってしまいますので笑、また筆者のthreadsなんかでもご紹介していければ良いな、なんて思っております!

それでは順番に詳細を書いておきますので、気になった方は参考にしてみてくださいね!

尾道 大宝山 千光寺

住所
広島県尾道市東土堂町15-1
TEL
0848-23-2310
拝観時間
9:00~17:00
アクセス
・JR新尾道駅よりタクシーで約10分(千光寺公園駐車場まで)
・JR尾道駅より市営バス「長江口」下車、千光寺ロープウェイ「山頂駅」より徒歩約5分(文学のこみち経由)
・JR尾道駅より徒歩約20分~30分
https://www.senkouji.jp/access/
※駐車場情報も上記にアクセスしてご確認ください
ホームページ
千光寺公式HP


浄土宗西山禅林寺派 持光寺

住所
広島県尾道市西土堂町9-2
TEL/FAX
0848-23-2411/0848-23-2417
拝観時間/納経
9:00~16:30/9:00~17:00
拝観料
300円(内拝)
アクセス
JR尾道駅より徒歩5分
ホームページ
持光寺HP


カフェ&バー みはらし亭

住所
広島県尾道市東土堂町15-7(千光寺の真下)
TEL
0848-23-3864
営業時間/定休日
・朝カフェ/8:00頃~10:00(L.O 9:30)
・通常カフェ/11:00頃~22:00(L.O 21:30)
不定休
みはらし亭(カフェ)
※宿泊希望の方はこちらを参考にしてください
アクセス
みはらし亭アクセス
ホームページ
みはらし亭HP


今回も最後までお読みくださった皆さん、ありがとうございました!
計画当初は不安要素があったとしても、結局ひとり旅は楽しい想い出が残るものなんです。後悔が本当にないのがひとり旅のすごいところなんですよね。
次回はしまなみ海道を自転車で横断した話を書いていきますのでお楽しみに!
それでは次回の記事でお逢いしましょう。

Sawako