ホーム » ひとり旅 » 神社・お寺・八幡巡り » 常徳院(東京都世田谷区) » 女ひとり、仕事帰りに世田谷のお寺の梵鐘に誘われる。〜常徳院〜

2023年3月9日投稿

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心と体を0にする時間

常徳院地蔵さん


2023年、始まったばかりと思っていましたがすでに3月。毎年感じますが、やっぱり日が経つのは早いものですね。皆さんは忙しさに追われて疲れ切っていませんか?
多忙のなかでもゆっくりと呼吸をする時間、持てていますか?

なんだか身体が凝って痛くなってきたな…
やることに追われていつもドキドキしているな…
気づいたら最近笑っていないな…

そんな、自分が自分じゃないような感覚に襲われたときには、意識的に心と体がリセットされる場所へ向かうことをオススメします。
日常から一時的に意識を離してのんびりできる場所、皆さんにはありますか?
筆者にとっては神社仏閣や自然の森の中、海がそれにあたります。

ということで、最近やけに疲れを感じていた筆者。
心と体を0にするべく、今回はぶらりと早朝散歩をしてみようと思います。

世田谷の住宅街にひっそりと佇む常徳院

常徳院
常徳院正面

この日は夜勤明け。なんだかモヤモヤとしていて、すぐに家に帰る気になれませんでした。
こうモヤモヤしている時に無理やり家に帰ると、決まってモヤモヤが増幅してしまったりしますよね。
そんな時は自分の気持ちに素直に従って、直帰はせずにどこか立ち寄れる先を見つけてみるのもいいですよね。

世田谷区の住宅街はオシャレで落ち着いていて、ただ歩くだけでも色んな発見があったりと個人的に昔から好きな街なのですが、今回は特に目的もなく、早朝の街をただ歩き出してみることにしました。
そしてたどり着いたのがここ、「常徳院」です。

常徳院
曹洞宗 常徳院


小田急線「経堂」「豪徳寺」駅、または東急世田谷線「山下」「宮の坂」駅から徒歩圏内で、坂道もなくとても歩きやすい環境にあります。
以前訪れた豪徳寺からもとても近い距離に位置しているんです。

この辺りは、駅周辺の賑いから少し外れただけでどっしりと落ち着いた住宅街に入っていき、何をするわけでもなく、ただ整備された道をのんびり歩きたいときにピッタリな場所だったりします。

早朝6時のやさしい鐘の音
朝焼け
見事な朝焼け

目を覚ましたばかりの薄暗い街を、真っ赤な朝焼け目指して歩き出した筆者。時刻を気にすることもなく、最高に自由な時間です。

少し歩くと、どこからか低音の梵鐘の音が聴こえてきました。何の迷いもなく音のするほうへ向かいます。
鐘の音がだんだん近くなり、ふっと視界が開けて目の前に広い奥行きが現れました。
奥行きの先には渋い山門。

常徳院
常徳院 山門

見つけた瞬間何だか吸い込まれるような感覚になりました。俗に言う「呼ばれた」という感じでしょうか。山門の奥で響いている梵鐘の音は、確実に筆者を誘っているかのように聴こえます。
はい、もちろん入らせていただきます。笑

恥ずかしながら、このタイミングで初めて梵鐘の役割を知りました。
なんとなく除夜の鐘しか印象になかったし、普段そんなに鐘の音を意識したこともなかったからでしょう、勝手に梵鐘は年に一度だけ鳴らす貴重なものなのだと勘違いしていたのです。
それが今回耳にしたことで初めて、時刻を知らせてくれる役割があるのだと知りなんとも感動してしまいました。
どうやら筆者が歩いている間に、ちょうど朝6時を迎えたようです。
皆さんは梵鐘の役割をご存じでしたか?

常徳院梵鐘
梵鐘の脇の梅の花も見事です
本堂から洩れる温かい明かり

さて梵鐘に誘われて辿りついた常徳院。さっそく奥へと進みましょう。
山門の手前には6体の可愛らしいお地蔵さまが構えています。軽く手を合わせてから…

常徳院お地蔵様
可愛らしいお地蔵さま
常徳院山門
山門

山門をくぐります。
山門をくぐると本堂まで続くまっすぐな石畳。

常徳院山道
右に鐘楼、奥に本堂

神社や寺院に突然行きたくなる理由の一つがこれなんですよね。
ただまっすぐ続く山道に立つと、それだけで背筋が伸びて気持ちがシャンとする。悩み事があったり疲れている時、こういう”まっすぐな道”ってなぜか励まされる思いになるんですよね。
あっという間に、なんとなくモヤモヤしていた自分はどこかへ消え去っていました。
自分のために用意された一本道を進みます。(どうしたってそう思いたくなります笑)

本堂の正面まで来ると突然、部屋に明かりが灯りました。
かなりビックリしましたが、どうやら朝のお勤めの時間だったようです。

常徳院
明かりの灯った本堂

目の前で明かりがついて、なんとも心地いい気持ちになりながらそっと手を合わせます。
同時に読経も始まり、贅沢な気分になりながらお経が終わるまで自然と手を合わせていました。貴重な時間に感謝ですね。

色んなやさしい顔

まもなくして本堂の明かりも消え、静寂の時間がやってきたので少し周辺を回ってみましょう。
ところどころに色んな表情のお地蔵さまや観音さまがいるあたりも、寺院の見どころの一つですよね。

ということで、常徳院で発見した素敵な表情をご紹介します。

常徳院掃除小僧像
掃除小僧像
常徳院常徳かさ地蔵
常徳かさ地蔵
常徳院一休さん
木魚に寄りかかって眠る一休さんの石像は
神奈川県秦野市にある金剛寺にもあるようです。

さらに…

金色の敬徳観音さま

常徳院敬徳観音
敬徳観音さま

そして、「落慶記念」と書かれた観音さまも。太陽がちょうど当たって神々しいです。


常徳院詳細
常徳院の梅
梅の花

梅の花も咲き始め、桜の蕾もふっくらとしてきました。ますます散歩がてら神社やお寺に出かけるのが楽しい季節になりますね。
モヤモヤがとれなくて何だか落ち着かない時、ゼヒ寺院へ赴き心を整えてみてはいかがでしょうか?

曹洞宗 観谷山 常徳院

住所
〒156-0051東京都世田谷区宮坂2丁目1-11
TEL
03-3420-1015
アクセス
小田急小田原線「経堂」駅 徒歩7分
小田急小田原線「豪徳寺」駅 徒歩9分
東急世田谷線「山下」駅 徒歩9分
東急世田谷線「宮の坂」駅 徒歩10分ほど
常徳院Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E5%BE%B3%E9%99%A2_(%E4%B8%96%E7%94%B0%E8%B0%B7%E5%8C%BA)
常徳院鐘楼


今回も読んでいただきありがとうございました。
また次回の旅・散歩でお会いしましょう。

Sawako