2023年1月11日投稿
2024年4月7日編集
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憧れの世界には自分から向かう
あまり縁のなかった世界
筆者の中で「ブランド」とか「香水」「ドレス」って、どれも特別な時にしか使わないどこか貴重で高貴なイメージがありました。
少なくとも、低所得で安いアパートに住んで毎日せっせと節約に勤しんでいる庶民の自分には一番縁遠い世界で笑、近づこうにも近づけない雰囲気に感じていました。
それが、自分の中で何が起きたのか、2021年に国立新美術館で開催された「ファッションインジャパン1945-2020 流行と社会」に何の迷いもなく足を運び、今は亡き森英恵さんや杉野芳子さんのデザインにひどく感銘を受けてしまったのです。
目の前に容赦なく現れる奇抜なドレスたち。
緊急事態宣言は解除されたものの、まだまだ人と会ったり気軽に外出できる雰囲気ではなかった時期に、どうしても突然行きたくなったこのファッション展は、もしかしたら自分の中で「変わりたい欲」が芽生えていたからなのではないか、と今は思うのですが、ファッションインジャパンを見に行っていなかったら、今回ご紹介するクリスチャン・ディオール展のことも知らないまま終わっていたかもしれません。
いつのまにか「縁のある世界」に
そんなこんなでファッションの世界に少なからず興味を持った筆者、イラストX(旧Twitter)でもこの頃から徐々にドレス姿の女性を描くことが多くなりました。
自然とファッション界のツイートを覗いていたりファッションショーの映像を観たり…と、気づけばファッション界へのアンテナがピンっと張っていて、そのおかげでクリスチャン・ディオール展のことも知り、開催を心待ちにしていたほどです。
全く縁のない世界だと思っていても、一度触れる機会が持てればもうすでにそれは縁のある世界に変わった、ということなのかもしれませんね。
まぁ、質素な節約生活にはなんら変わりはありませんけど。笑
ということで今回は、魅惑のファッション展「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」をご紹介します。(2023年5月28日をもって展示は終了しています)
『クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ』
東京都現代美術館の紹介
清澄白河駅に行くのは初めて。筆者は都営地下鉄大江戸線を利用して向かいました。
美術館へは、清澄白河駅のほかに都営新宿線「菊川駅」や東京メトロ東西線「木場駅」からも徒歩圏内で、アクセスの良さは抜群です。ほかに都営バスも意外と便利そう!(最後に公式のアクセス情報を書いておきますので参考にしてみてくださいね。)
今回訪れたのはこのあたりです。
清澄白河駅から474号線を道なりに進み、白河三丁目交差点を右に曲がりまたまっすぐ進むと、左側に落ち着いた空間が広がります。駅から徒歩約10分、東京都現代美術館に到着です。
ディオール展の紹介の前にまず、この東京都現代美術館の素晴らしさにも触れてみたいと思います。
なんでも、ディオール展開催期間中は無料のシャトルバスが運行しているそうですよ!乗ってみればよかったなぁと、若干後悔している筆者です。笑
シャトルバス運行について 「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展開催期間、展覧会のラッピングを施した特別仕様のシャトルバスがGINZA SIXと東京都現代美術館を往復します。バス停スタッフのiPad上にてLINEの順番待ちアプリに登録いただき、整理券を発行のうえ無料で乗車が可能です。 →運行時間はこちら(PDF)
東京都現代美術館の設計は建築家柳澤孝彦さんによるものです。建築には全く詳しくありませんが、美術館を訪れる醍醐味の一つとして「建物のデザインを楽しむ」というのも良いものですよね。
全体を眺めてから正面入口、横から見た印象や窓の配置の仕方、外観と建物内のギャップなど見どころ満載です。
筆者は美術館や劇場・博物館などに一人で行く時、まず建物の造りを楽しむところから始めています。ここに時間を費やすことで、自然と思考が現実的な感覚から引き離されて、日々感じているイライラやモヤモヤは気づけばどこかに去っていくのです。気持ちがその空間と一体になるというか。
その感覚になってからでないとなかなか目的の展覧会や舞台に気持ちが入り込めないので、かなり大切にしている時間です。
皆さんはいかがですか?
石ってゴツゴツした印象になってしまいそうなものですが、ここの石たちは尖っていてもどこか柔らかい雰囲気になっているのが印象的でした。
きっと石だけではなくあらゆるところに水が流れている設計だからなのかもしれません。
広く余裕をもって設計された空間を、ほぼ独占させて頂いたあとは、ちょうどお昼時ということもありせっかくなので館内でランチにすることにします。
館内には飲食店が2か所。
カフェ&ラウンジ 二階のサンドイッチとレストラン 100本のスプーン。
どちらも名前からオシャレで気になりましたが、だいぶお腹が空いていたのでレストランのほうへ。
この日は平日でしたが、昼時と正月期間ということもあり多少混みあっていました。
それでも待っているのは5組で、待ち時間は15分~20分ほどでした。家族連れやカップルの多い中、おひとりの女性も比較的多く入りづらい雰囲気は全くありません。
通してもらった席からも中庭が見えて、絶えず水の流れを感じられました。
写真に惹かれてオムライス(¥1,680‐税込)を頂きました。
また別のメニューも頼んでみたいし、何人かで行って色々頼んでシェアするのも良さそうです。店内は賑やかで、でも個々の空間がしっかり取れていて落ち着くレストランでした。
すっかりお腹の調子が整ったあとに向かったのは、MOTコレクション展です。通常は観覧料が一般で500円かかりますが、企画展のチケットを持っている場合は無料で観覧することができます。
せっかくなので立ち寄ります。
今回の展示はこちら→MOTコレクション コレクションを巻き戻す2nd
広い空間に贅沢に置かれた現代アートたち。
ここで色々と書きたいものですが…現代アートはいつ見ても感想が「おお…。」で終わってしまいます。でもそれでいいんじゃないかな、と今では思っていて、そもそもアートってすべての人から理解されることを目的として作ってはいないと思うんですよね。
理解されなくても自己表現を貫いた結果がアートの世界だと筆者は思うので、見てわからないなら「わからない」という感想で十分なのだと最近は考えています。色んな世界観を知ることが楽しいんですよね。
あぁ、現代アートはなかなかわかりません。笑
クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展
さて、ゆっくりと美術館を堪能したところで本題のディオール展に向かいたいと思います。
先にお伝えしておきたいのは、予約優先チケットはできるなら購入しておいたほうがいいですよ!ということ。(ディオール展は2023年5月28日をもって終了しています)
筆者はこの日、当日券目当てでお昼の12:30頃に美術館に着きましたが、時間制になっていて次に入れるのは15:30とまさかの3時間待ちでしたし、入場する頃にはすでに当日券は完売していました。予約をする場合も1週間先くらいまではすでに完売しているようです。
予定しているのが1週間以上先なら予約を、突然行ってみるのなら午前中の早い時間帯で向かわれることをオススメします。
ということで、早速夢の世界へご案内します!(前置き長かったなぁ笑)
念のためですが、筆者はデザイナーの卵でもなければブランド品を持っているわけでもありません。「クチュリエ」の意味ですらググらなければわからないようなレベルです。
こちらを読んで頂ければわかると思いますが…
→Sawako profile
そんな筆者でもうっとりしっぱなしの1時間半、写真たっぷりでお届けしますのでお楽しみ頂ければ幸いです。(写真撮影がなんとOKでした!!!)
白黒のシックなカッコいいスタイルからエリアが始まります。すでにドキドキします。笑
さらに進むと空間がパッと明るくなり、ディオールと日本とのコラボ作品が現れました。
ところどころにラフも飾られていて、それだけでもワクワクしますね。
ブースごとに空間の使い方や壁の色、雰囲気がガラリと変わってくる感じも、今回のディオール展での見どころのひとつではないでしょうか。建築家の重松象平さんによってデザインされた展示空間だそうです。
かなり感動しましたよ!
次はドレスの形や色味もガラリと変わってきます。
今回の展示には日本人写真家・高木由利子さんの本展、ポスターのための撮りおろし写真も展示されていました。「ドレスに感情を持たせる」との言葉に新鮮さを覚えました。
そしてこの写真をのんびり眺めていると、次は吹き抜けの巨大空間に到着します。
これがまた圧巻過ぎて言葉を失いました。
写真じゃ伝わりにくいですが、上から見下ろすことも下から見上げることもできるかなり巨大な空間です。筆者同様、ボケーっとただ見とれている人たちが多かった空間でした。笑
ソファーも用意されているので、ここで少し休憩をしてからさらに先へ進みます。
次の空間は真っ白な世界!
こちらの空間はきっと仕立ての勉強をされている方なんかには堪らない空間なのでしょうか。とにかく様々なデザインが天井までぎっしりと埋め尽くされています。
展示はまだまだ続きます。
次のブース、クリスチャン・ディオールが愛した庭園をイメージした空間が、筆者は一番好きでした。
ドレスだけではなくバッグなど飾られた部屋もあり
最後は和風の提灯?ボンボン?のブースへ進みます。もはやどのドレスも素敵すぎて、お腹いっぱい胸いっぱい状態の筆者でした。笑
ネタバレのように写真をかなり載せてしまった気はしますが、どうかご安心を。
こんなもんではありません!
ブランドやファッションにお詳しい方はもちろんですが、筆者のようにファッション界に馴染んでいるわけではない人にも十分すぎるくらい楽しめる展示だったので、この記事を読んで少しでも迷われている方は是非足を運んでみて頂きたいです。
代り映えのない毎日から一歩抜け出して、ファッションがグッと身近に感じられるかもしれませんよ。
クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展 詳細
東京都現代美術館 住所 〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内) TEL 03-5245-4111(代表) またはハローダイヤル(9:00-20:00 年中無休) 050-5541-8600 アクセス(下記参照) https://www.mot-art-museum.jp/guide/access/ 開館時間 10:00〜18:00(展示室入場は閉館の30分前まで) 休館日 月曜日(ただし2023年1月2日、1月9日は開館)、1月10日 展示入替期間 、年末年始:12月28日~2023年1月1日 観覧料(下記参照) https://www.mot-art-museum.jp/guide/museum-info/ HP https://www.mot-art-museum.jp/
クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ
(展示は現在終了しています)
開催期間
2022年12月21日(水)- 2023年5月28日(日)
休館日
月曜日(1月2日、1月9日は開館)、12月28日-1月1日、1月10日
開館時間
10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
会場
東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F
観覧料
一般 2,000 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,300円 /中高生以下無料
※本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。
※小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料になります。
※無料対象者・割引・入場方法等についてはこちらをご確認ください。
※本展はクリスチャン ディオール クチュールの特別協力により、中高生が無料です。美術館チケット売場にて入場の紙チケットをお渡しします。(学生証をご提示ください)ただし混雑時は入場までお待ち頂く場合がございます。午前中のご来館および分散来場にご協力ください。
【当日券について】
美術館チケットカウンターで時間ごとの当日券を販売しております。館内の混雑状況によっては、ご購入までお待ちいただく場合や、ご希望の時間帯にご入場いただけない場合、早期に販売終了となる場合もございます。予めご了承ください。混雑状況は→公式Twitterから。
予約優先チケットはこちら
主催
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
特別協力
クリスチャン ディオール クチュール
特設ページ
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Christian_Dior/
それではまた次回の記事でお逢いしましょう!
読んでくださってありがとうございました。
Sawako