2024年4月1日投稿
香川県琴平にある金刀比羅宮へ
前編・後編
香川県高松市街を歩く
香川県瀬戸大橋を眺めながら歩く
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自分の元気を取りもどしたい!
毎日仕事で疲れ果て家に帰ってきては缶チューハイを真っ先にプシュッとして、一瞬の快楽に浸って気が付いたら翌日の朝。あぁまた仕事じゃん…
こんな悪循環な日々が最近続いていた筆者。やりたいことはたくさんあるのに、やらなくちゃいけないことも山積みなのに仕事に行くだけで疲れてしまっていた毎日。
これはマズい、何かがマズいぞと正気に戻った時にはすでに香川県行きの往復夜行バスチケットを購入していました。
たまにやってくる自分でも驚くほどの行動力のおかげで、筆者は今回、自分を取りもどす時間を香川の大自然から頂けた気がするのです。
目標に向かって進んでいるはずなのに、気が付いたら脱線して無駄なことをしてしまっていたり、つい弱音を吐きたくなってしまう時って誰にでもありますよね。
誰かに話してみるのもひとつ、大自然に身をゆだねてみるのもひとつ。正解はないけど現状を打破する選択肢は意外とたくさんあるものです。
そんな今回は、大自然の力を借りてみるべく香川県は観音寺市にある高屋神社へ向かってみることにします。
天空の鳥居・高屋神社の魅力
仕事を終えて急いで家に戻り、身支度を整えたら夜行バスの発車時刻に合わせて出かけます。
いつも新幹線や飛行機も選択肢に入れつつ交通手段を考えるのですが、結局往復料金がお手頃な夜行バスを選ぶことの多い筆者です。
最近のバスは仕切りがしっかりとついていたり、カーテン付きの車両や座席数が少なめで広々とした車両など色々工夫がされているので、以前よりも疲れが少なくなった気がしますよ。
ちなみに筆者がよく利用しているのはダントツでWILLERバスです。
さて夜行バスで岡山駅まで到着したら、そのまま快速マリンライナーと快速サンポート南風リレー号に乗って観音寺駅まで移動します。
アンパンマン列車に憧れていたら、はい、観音寺駅に到着です。
今回訪れる観音寺市はこのあたりです。
のどかな観音寺駅から高屋神社まで
観音寺駅から今回向かう高屋神社までの距離は約5.5キロ。調べてみると徒歩で2時間弱だそうです。
普段から歩くのには何の抵抗もない方なら、ちょうどいいハイキング気分を味わえるのではないかと思います。
Googleマップを見てみてもさほど長距離には感じず、この程度なら余裕で往復できるだろうとこの時点では思っていました。
はい、この時点では、です。笑
駅にはロッカーもあるので、荷物が多い方は預けて行かれることを強くオススメします。笑
さて荷物も預けたし、早速高屋神社に向けて出発しましょう!
まずは駅前の一本道をのんびりと進みます。
ちなみに高屋神社の下宮から頂上までは1.5キロ、徒歩で約50分ほどかかります。
徒歩のほかにも車(下宮に駐車場有)やサンセットシャトルタクシー、それからシャトルバス(下宮まで)の運行もあるので無理のないよう選んで行ってみてくださいね!
歩き始めるとすぐ可愛らしい石像がちょこちょこと出迎えてくれます。
ワンちゃんの休憩所にもなっていましたよ。
駅通りを進んだら途中で橋を渡ります。
川を渡ると景色が田園風景に変わります。なんて落ち着くんでしょう。
筆者が知らない町を歩き回りたくなる理由がこれで、どの町でも少し歩けば景色はどんどん変わってくるんですよね。その場所の風土に合わせて建物の形状や田畑の雰囲気、植物の種類も変わる。
それを直に感じられるのって徒歩ならではの特権だと思ってるんです。
車やバスでは通り過ぎてしまうささいな土地の特徴を、のんびりと自分のペースで楽しめるんですよね。
今回も観音寺市街を味わいながら歩いています。これが筆者にとっては一番の楽しみだったりします。
さてひたすらのどかな景色が続きます。これからおとずれる試練がまるで嘘かのように…です。笑
Googleマップに頼りきりながら歩いている筆者、だんだん目的地に近づいていることにワクワクしつつも、目の前に大きめの山が現れたことに動揺を隠せなくなりました。
目の前にラクダのこぶのような山、その右側のこぶの頂上に何やら白い鳥居が建っているのです。
1時間歩き続けてすでに若干足が疲れているのですが、これからあの山を登るなんてことないですよね?ね?笑
急に嫌な予感が強くなる筆者。
Googleマップは確実にあのラクダのこぶに近づいていっております。笑
はい、とうとう高屋神社参道へ到着してしまいました。
目の前にはラクダのこぶの山・稲積山がしっかりと立ちはだかっています。
どうやらこれから筆者はちゃんとした登山をしに行くようですね。笑
完全に甘く考えていて、観音寺駅から徒歩で来てしまったことを若干悔やんでいます。笑
高屋神社参道から急坂!
さて、観音寺駅から平坦な舗道を歩き始めて約1時間。先にも書いた通りすでに筆者の足は疲れ始めていますが、矢印の方向を見てみると早速急坂が見えます。
ほんの100mほど坂道を進むとすでにこの眺め。
もう山を登った感覚になっているのですが、まだまだ山の入口にも入っていませんね。笑
香川県の神社といえば2021年に金刀比羅宮にも訪れましたが、今回の高屋神社も金刀比羅宮と同じような険しさを感じます。
それでは頑張って進みましょう。
ほどなくして目の前に階段が見えてきましたよ。そしてまた鳥居も見えます。
どうやら高屋神社下宮に到着したようですね。ここまでの距離はさほど長くないのですぐ到着できますよ!
高屋神社参道下宮と淡路宮
参道の急坂を終えていざ先を見るとコレです。
ザ・階段。
そんなに長くはないですが、登る前ってなぜだか長く感じるものですよね。
ふと右を見ると何やら小さな鳥居も見えているので、少し休憩がてら寄ってみましょう。
鳥居の文字が薄れていて肉眼ではしっかり読めなかったのですが、後で調べてみると「淡路宮」という神社のようです。
登山の無事を祈って手を合わせてから高屋神社へお邪魔します。
微妙にガクガクしている両足を奮い立たせて登ります。(まだ登山口にも到達してないのに笑)
到着しました、高屋神社下宮です。
こちらでも、無事に入口まで辿り着けたことに感謝しつつ手を合わせましょう。
下宮には広めの駐車場があり、下宮から出発される場合はここから徒歩になるようです。
稲積山登山口から高屋神社へ!
下宮のお手洗いを借りたら、早速登山口から稲積山へ出発です。
下宮の脇に登山口が開かれているんですが、ここから神聖な空気が流れているような気がします。
注意事項にも書かれてありましたが、間違ってもヒールやサンダル・オシャレ着では登らないようにしてくださいね!序盤から後悔しますよ。笑
しっかり登山なので、軽装でも構いませんがスニーカーにパンツスタイルは基本です。あとは自己責任で!
山に向かって緩やかに坂を上がっていきます。
おっ。あれはきっと稲積山のスタート地点ですね。ちなみにシャトルバスはここまで来てくれるみたいですよ。
到着しました、ここから本格的な登山が始まりますよ!
登山口に入ったとたん急坂になります。
下山してきた人たちはめちゃくちゃ汗をかいていて、すれ違うたびにニヤリと怪しい微笑みを投げかけてくれました。…不安になるじゃん。笑
途中で
「想像してるよりハードですよ~!」
「でも大丈夫です、頑張ってください!」
と声をかけてくれた若い女性2人組がいたんですが、そのさわやかな笑顔がまるで修行を終えて悟りを開いた僧侶のように見えました。
筆者もあんな風に、今の自分よりも一皮むけて大きな心で下山できるのかしら。笑
さ、頑張って進みましょう。笑
途中までは舗道でしたが、残り1,000mあたりから完全な山道になります。
ひたすら続く険しい山道に気を取られていましたが、ふと顔を上げるとこの景色です。
さっき横に並んでいた江甫草山(つくもやま・九十九とも書く)が、観音寺の町とともにあっという間に眼下に見えます。
もうこんなに登ったのか、と一息つきながらマイペースに進むことにしましょう。
このあたりからゴツゴツした岩が出てきたり、足場が不安定になってきます。滑りやすくもなっているので、気をつけながらえっこらえっこらと登ります。
ひたすら無心で登り続けること50分ほど。
歩きにくかった山道が整い始めましたよ。石段が続いています。これはもしやそろそろ頂上ではないでしょうか!笑
とうとう高屋神社・天空の鳥居が見えてきました!
しかし目の前にはこれまた長い階段。
この階段を前にして、正直筆者は深いため息が出ました。「冗談でしょ?」と。笑
ふくらはぎはパンパン、若干お腹も空きはじめ背中もバキバキになってきた状態での最後の長階段。最後まで頑張るのか諦めてしまうのか、まるで自分の力を試されているような気持になります。
そしてここまで来ると、もはや仕事で疲れてボケーっとお酒を飲んでいた自分のことなんて忘れていました。
それどころではない人生の試練が、今目の前に現れているのです。筆者はこれから神様からの最後の試練に立ち向かわなければならないのです。笑
大げさに聴こえるかもしれないけど、ここまで来ると本当にこんな気持ちになるんです。
皆さんにもゼヒ体感していただきたい!
想像以上の美しさだった天空の鳥居!
さぁ最後の力を振りしぼって長階段に立ち向かいます。
無心でテンポよく登ってみると意外と足は勝手に動き出します。神様が後押ししてくれてる気にもなるから不思議です。これが気の持ちようってやつですね。
ちょっと後ろを振り返ってみましょう。
この時点で想像していたよりもはるかに高かったし、海が一望できて感動します!こんな景色は見たことがありません。頂上からはさらに違った見え方がするのでしょうか。
筆者、たちまち元気になってきました!笑
まもなく頂上、というところで「揺るぎ石」に出迎えられます。
ここで一旦休憩をとったら残りの鳥居までの階段を一気に登ってしまいましょう!
観音寺駅から高屋神社下宮まで1時間、下宮から高屋神社到着まで50分の時間を経て、とうとう頂上の高屋神社に到着です。いやぁ、長い道のりでした。
見てください、この急斜面と美しい景色!
少し身体が傾いたらここから滑り落ちてしまいそうになります。
必死な思いで登ってきた人たちがみんな一斉にため息をついていました。本当に美しい景色を見た時って言葉が出てこないんですよね。
どこから撮っても美しくて何枚もパシャパシャしてしまいます!
本当に2時間弱歩き続けてきて良かったと思えるし、この景色を眺められたとたんに足の痛みがどこかへ消え去ってしまったんです。気の持ちようです。笑
さて、あまりにも魅力的な景色に気を取られて本宮への挨拶を忘れてはいけません。
ここまで無事に登ってこられたことに感謝しつつ、天空の鳥居をくぐったらそのまま高屋神社本宮へご挨拶に行きましょう!
高屋神社本宮を一周してみる
天空の鳥居をくぐってすぐの階段を上がると本宮があります。早速参拝しましょう。
手水舎の脇には詩が書かれた石碑が並んでいますよ。雰囲気があります。
階段を上がって振り返ると、これまた良い雰囲気ですね。
それでは本宮へ。
ここ高屋神社は標高404mの稲積山頂上に鎮座していて、地域の方からは「稲積神社・稲積さん」と呼ばれ親しまれているそうです。
もともと山頂にあった本殿を山麓に移し、のちに再び山頂に造営したんだとか。
また四国八十八景(四国地方整備局が企画し選定された四国内の88箇所の名所)の69番に「絶景のパワーポイント天空の鳥居からの眺め」が選ばれたそうですよ。
ちなみに御祭神は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)・木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)・保食神(うけもちのかみ)。瓊瓊杵尊は天照大御神の孫で、金運アップ・海上安全・水難除け・交通安全・安産・五穀豊穣・商売繫盛と様々なご利益があるとされています。
この場所にいるだけでじわじわとパワーを感じられます。
ご挨拶が済んだらくるっと一周してみましょう。
ちょうど反対側にまわると小さい狛犬にも出会えましたよ。表情が険しくて、しっかり本殿を守ってくれているように感じます。
見えるかしら…?笑
天空の鳥居周辺は人が集まって賑やかな状態ですが、本宮へ入ると一気に静寂に包まれてどこかにタイムスリップしたような不思議な感覚になりました。なんだかホッとできる空気が漂っています。
のんびり一周して満足できたので、そろそろ下山に向けて動き出しましょう。
脇の階段から降りてみるとお手洗いも併設されていたので安心です。
それでは今回の高屋神社までの旅はここまで。達成感がハンパない時間となり、筆者は大満足でした!
天空の鳥居・高屋神社 詳細
高屋神社を隅々まで堪能しすっかり長居していた筆者ですが、天空の鳥居・高屋神社の魅力は皆さんに無事伝わったでしょうか?
年齢を問わず軽い登山気分で楽しめる高屋神社ですが、下山は結構ハードです。
登山初心者並みの筆者の足はいつまでも笑っておりましたので、慣れていない方はそれなりの心構えを…。笑
何も考えずに、疲れた自分を脱ぎ捨てて元気な状態を取り戻したい方にはかなりオススメな高屋神社。
ご興味を持たれましたら是非チャレンジしてみてください!
(頂上までの登山が難しい方でも下宮に御本殿の遥拝所もありますので、車やシャトルバスで是非ご参拝されてみてはいかがでしょうか。)
それでは詳細です。
高屋神社~天空の鳥居~ 住所 香川県観音寺市高屋町2800 TEL 0875-24-2150(観音寺市観光協会) アクセス ・徒歩 JR観音寺駅から高屋神社下宮まで1時間→天空の鳥居まで50分 (タクシーの場合はJR観音寺駅から下宮まで約13分) ・車 高松自動車道大野原ICから車で18分、さぬき豊中ICから車で20分(約8km) 下宮に無料駐車場あり ・のりあいバス JR観音寺駅からのりあいバス五郷高室線に乗り、運転手に「高屋神社」と告げてください。 (1日4便で下宮までは行きません) ・シャトルバス 観音寺市~シャトルバスについて~を参照ください。 ホームページ 観音寺市「高屋神社~天空の鳥居~」
長い記事になりましたが最後まで読んで下さった皆さん、今回もありがとうございました。
また次回の記事でお逢いしましょう!
Sawako